(2006/6/28)

我々サッカーファンは、現在の日本サッカー界の問題点を以下にあるものと捉え、そのような
状況を作り上げた現会長の不適格を訴え反省を促し、会長任期満了が迫った日本サッカー協
会と川淵現会長に下記の提案をしたい。

一、問題点
1.日本代表とJリーグの広告代理店が競合二社によることによる弊害
2.川淵時代の間違ったマスコミ対策によって、あるべき批評と世論が形成されない問題
3.派閥支配によって協会内における議論・民主的プロセスが機能していない問題

1について、
代表チームの強化が失敗してもJリーグが繁栄していればサッカー界全体に対するダメージは小さい。
また、代表強化という面でも本来の意味での底上げにもなる。
しかし、Jリーグはいまだ発展途上であり、代表人気がJリーグの人気に利用できるのであれば利用
したいところ、広告代理店が競合二社であることにより最低放送時間等の内容を盛り込めない。
Jリーグを応援しているようなコアなサッカーファンが、今後も今回のような「代表コケたら皆コケ
る危機」に常にさらされ続ける。
会長が代表チームのオーナー気取りで、その都合を優先しリーグ軽視の態度でいることも問題。

2について、
代表チームを中期的に落ち着いて強化するためには、ある程度のマスコミ対策は必要。
しかし、その安定を希求するあまり、貴重な情報をエサにお抱え記者で周りを固める、という
悪しき情報統制に手を染めてしまった。
田嶋会というのも同じ手法でアテネオリンピックを台無しにした。失敗はこれで二度目。
4年間の安定と引き換えに4年まるごとの失策というリスクを抱える間違った方法を正すべき。

3について、
民主的プロセスの重要性は、失政が生じたときの責任問題で重要になる。
つまり、「責任を取りきれるのか?」という問題。
議論が尽くされ多くの人間のコンセンサスの下でなされた決定は、その結果が皆の責任になる。
より多くの者が議論に関与するシステムがあれば、大きな失敗も責任が分散し個人の責めに負
うところが少ない。
逆に、特定の個人やグループの独断で決定がなされた場合、その失政の責めは少数者に覆い
かぶさる。個人が自分で取りきれないほど大きな責任を負った場合、血を流してもぬぐいきれ
ないというのが革命の歴史である。プロセスの問題を軽視してはならない。認識が甘い。

以上より、

一、要望
1.広告代理店のねじれた現状を解消する方策をたてること
2.JFAより発信される情報は完全に公平に受けられるようにし、公平性を確保するために
  内部のものによる特定のリークを禁止する規定と罰則を設けること。
3.以上2点を含めた今後の中期的な目標を明示したマニフェストをもって、JFAの会長職
  を公開記名式の選挙制にすること。
を提案する。


*この要望は川淵会長の辞任を要求するものではありません。日本サッカー協会の意思決定の
 プロセスをより民主的なものにし、国民のための代表チームおよび国民のためのJリーグを作
 り上げるための提案です。川淵氏も次回選挙に是非とも立候補して自らの反省とビジョンを
 明らかにし、正々堂々と選挙にのぞんでもらいたい。
 また、情報に関する規定や選挙の制度はおおまかな提案です。